COLUMNコラム
2017年08月28日
リノベーションで平屋が再注目!平屋の魅力を活かしたデザインとは?
- リフォーム/リノベーションについて
平屋とは、1階建てでワンフロア構造の建物を指します。かつては日本の伝統的な民家のスタイルでしたが、建築技術の向上により広いスペースを確保できる2階建て・3階建て住宅や、利便性のある高層マンションが増えたことで、平屋は減少していました。
しかし、あらためて平屋のメリットが見直され、「フラットハウス」と呼ばれて人気を集めています。
今回は、平屋が再注目される理由とメリット、平屋にリノベーションをするときのポイントや注意点についてご紹介します。
【目次】
1. 平屋のメリットとは?
2. 平屋リノベーションのポイント
3. 平屋をリノベーションする際の注意点
4. ライフスタイルに合わせた平屋リノベーションを
平屋のメリットとは?
再注目されている平屋には、現代のライフスタイルに合ったメリットがあります。
●平屋リノベーションが注目されている
マイホームというと、これまでは部屋数が多く、広い家を求めるのが一般的でした。しかし、少子高齢化の時代に求められるマイホームは、家族とのコミュニケーションが取りやすく、生活に必要なことがシンプルに行える暮らしやすい家に移り変わりつつあります。
一世帯あたりの人数が減った上、高齢者にとって階段の上り下りが必要な2階建て住宅の需要が下がるのは、ある意味当然のことといえるでしょう。
こうした現代のニーズに応える特徴を持つのが、伝統的な民家のスタイルである平屋だというわけです。
●平屋のメリット
<階段がないので移動が楽>
居室からリビング・ダイニング、トイレや浴室など、どこへでも平行移動できるバリアフリーは、暮らしやすくて安全です。特に、高齢者や小さな子供がいる家庭では、階段での転倒や転落の危険がありません。
また、階段を確保するスペースが必要ないため、間取りを自由に組みやすいというメリットもあります。
<構造的に安全>
平屋は、地震や台風に強いという特徴があります。建物が低いので地震の揺れの影響が少なく、さらに台風で強風に打たれる面積も小さくて済みます。2階からかかる建物の重さがないことも、災害時の衝撃緩和につながります。
<家族のコミュニケーションが取りやすい>
家の中で目の届く範囲が広いため、家族が家のどこにいるのかを把握しやすく、暮らしていて安心感があります。小さな子供のいる家庭にとって、平屋は子供の安全を確保できて子育てしやすい家といえるでしょう。
<施工費用やメンテナンス費用が抑えられる>
平屋は、階段やバルコニーがなく設計がシンプルなため、2階建て住宅より施工費用を抑えることができます。屋根や壁の高さも低いので、入居後にメンテナンスや改修の必要が生じても、足場を組んだり機材を運んだりという作業が楽に行え、費用も低く抑えられます。
平屋リノベーションのポイント
平屋は、新築するよりもリノベーションがおすすめです。リノベーションのポイントを押さえて、ライフスタイルに合った平屋を実現しましょう。
●平屋をリノベーションする理由
ワンフロアである平屋を新築するには、広い土地が必要です。部屋数は少なくても、水回りなどすべての設備をワンフロアで収めるためには、ある程度の広さはどうしても用意しなければなりません。
しかし、平屋が多く建てられた昭和とは違い、都心や住宅密集地で平屋を建てられるだけの広い土地を用意するのは難しく、土地代に高額な費用がかかってしまいます。
そのため、平屋を手に入れるには、中古の平屋をリノベーションする、または2階建て以上の物件を減築して平屋にするのが良いでしょう。
●平屋リノベーションのポイント
平屋は2階がないため、天井高を高めに設計できます。天井高を上げることで、ワンフロアでも圧迫感がなく、さらにロフトや屋根裏部屋を設置することも可能です。
また、上からかかる重量が少ないため、壁面に開口部を広く取っても耐震性を確保できます。光がたっぷり差し込む窓を効果的に配置して、風が通りやすい部屋を実現できるでしょう。
しかし、あまりにも窓が大きいと、歩道に接している住宅の場合、外からの視線が気になる上、防犯上の問題も出てきます。塀やフェンスを設置するなどして、外からの視線を遮る工夫と防犯対策をしっかり行いましょう。
平屋をリノベーションする際の注意点
平屋のリノベーション時には、考慮しなければならない注意点があります。中古物件の購入費用と耐震工事のコスト、リノベーションへのこだわりを合わせて検討しましょう。
●耐震性の確認
建築基準法は1981年に大幅改正され、改正以降に建てられる建物については、新耐震基準が適用されています。平屋は築40年以上を経過した旧耐震基準の古い物件が多く、現在の耐震基準を満たしていない可能性があります。新耐震基準を満たしていない物件は、リノベーションの際に耐震工事が必要となり、別途費用がかかる場合があるため、あらかじめ耐震基準について確認しておきましょう。
●地盤や重量の確認
中古の平屋物件の地盤は、2階建て住宅のような重量のある建築物を想定していないため、基礎が弱いことがあります。その場合、耐久性向上のために、硬い地盤まで柱を設置する地盤改良工事と基礎工事が必要です。重量のある建物に耐えられる基礎にしておけば、将来、平屋から2階建てに増築することも可能です。
ライフスタイルに合わせた平屋リノベーションを
平屋はリノベーションの自由度が高く、ライフスタイルに合わせてさまざまな形に変化させることが可能です。実際に、伝統的な日本家屋をよみがえらせた平屋や、外国人邸宅のようなウッドデッキの広いポーチを備えた平屋、スタイリッシュな外観で個性を表現した平屋などバラエティに富んだおしゃれな物件が数多く登場しています。平屋リノベーションなら、暮らしやすさへのこだわりだけでなく、遊び心にあふれた住まいも実現することができるでしょう。