VOICES of CRAFTSMEN職人の声
リペア職人 トークを武器にする
- プロフィール
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- 横浜西センター
- リペア Yさん
- 40歳
- 多能工歴 4年
リペアという仕事
リペアとは修繕工事のことで、たとえばフローリングや人工大理石などが傷や変色してしまった場合に、交換ではなくパテ埋めや色合わせなどの補修によって元通りの状態にする仕事です。主に新築現場の仕事が多い業界ですが、私の場合はリフォーム現場のみ請負っています。リフォームにこだわるのは、やる箇所や時間などを相手としっかり相談した上で、どこまでやるかをお客様と会話して決めるところに魅力を感じているからです。お客様と面と向かって交渉したいので、ザックリ一括で受ける新築よりリフォーム現場の方が私は好きですね。
全て自分の手で納める
この仕事をするまでは、ホテルマン・建築建材の営業などをやっていました。建築建材の営業へ転職したのは、ホテルマンで培った営業力を活かしたいということと、あとは全く違う仕事をしてみたいと思ったからです。まだ立ち上げてから日が浅い事業所への配属だったため、新しいことを挑戦するにはうってつけだなと思ったんです。飛び込み営業などで建材を売り歩いていく中で、いつの日からか現場をこなす職人さんの仕事に興味を持ち始めました。材料を売ることとそれを納めることを一環して自分の手で行いたいと思い、自分の手で材料を使用して現場を納める、リペアという仕事に興味を持ち、今に至ります。
伝えることの大事さ
職人はもっと前に出ないとだめだと思うんです。ただ寡黙に良いものつくってお客様に見せるだけじゃだめ。自分がやろうとしていることや仕上げたものことを、お客様にしっかり伝えなきゃいけない。そうしないと、大げさかもしれないけれど、職人業もAIに持ってかれちゃうと思うんですよね。今後様々な職種がAIに取られると言われてますが、そんな中でも人がAIに勝てることって、トークを使ってお互いのニュアンスを伝え合うことだと思うんです。お客様とちゃんと言葉を交わしあって、お互いのイメージを共有していくためのツール=トークを磨くことが、今後人として大事な事だと考えています。
点を線でつなぐ「職人ネットワーク」
私には師匠がいるわけではなく、技術は全て昔加盟していたFC(フランチャイズ)の企業研修で学びました。なので技術的な部分はそこで補い、持ち前の営業力を駆使してリペア職人として起業しました。後輩たちには、技術的な部分は私が教えるとして、営業力をつけるためにどんどん現場でお客様と会話しろと言っています。失敗しても良いから、自分から前に出て行かないと成長しないので、とにかくいろんな人と話すこと。これが営業スキルを上げる秘訣だと私は思っています。
技術力と営業力、これらを兼ね備えた職人ネットワークをどんどん広げて、リペアやコーティングを行う職人連合軍みたいなものが確立出来たらいいなと密かに考えています。
その連合軍をまとめるのが私だったらもっと最高だなと思いますね(笑)